知恵 今も生き続ける縄文の知恵http://www.jomon.com/~emisi/semi/10semi/mokuji.htm えみし学会 から
青森の八戸市にある是川遺跡:縄文晩期の遺跡、泥灰層に原型をとどめていたクルミ・トチ・ナラの木の実もある。
木の実食
 北上山地は縄文人の木の実食を色濃く残してきた地域であった。かっては「日本のチベット」とよばれてきた。この「チベット」にこめられた意味は、水田稲作のできない貧しい遅れた地域ということであり、稲作をモードとした軽視である。その底流にはエミシという野蛮人で、明治維新政府の逆賊がすむ地域をさしていた。
 岩手の東より中あたりに岩泉というところがある。ここは昔から米のとれない地方で、ヒエ・ムギ・メノコ(海草)を混食してきた。五穀米、それは米が採れない地域の生きる糧だった。
トチの木がない家に嫁やるな
 トチには飢饉(ゲガヅ)はないという。畑作物が不作の年にはシタミもあんまりならなかった。しかしトチの実はかなり収量が安定し多くとれた。冬季の基本食であるシタミ(ドングリ)とはちがい、トチの実は救荒食として保存された。
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