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面白い実験でたしかめる生物の不思議
           かじやんの実験 

メダカ(グッピー)の背光性
 トンボは下から光を照射するとひっくり返って背を光に向けて飛びます。http://www.geocities.jp/kajitadani/asobi5.htm(外部へ出ます。戻れないときは「ちょっと面白い実験でたしかめる生物の不思議」の目次2から)メダカは光を背にして泳ぐ背光性という性質があると言われます。ここではグッピーを使ってこの性質を調べてみましょう。 内径10mmほどの細い試験管を用意してください。適当な大きさのグッピーを1匹入れてください。試験管をひっくり返すことができるようにゴム栓をするかパラフィルムで覆うかしてください。メダカが倒立するようにターンテーブルの上に置きます。試験管中のメダカは必ず底にやってきます。というより、泳ぐと試験管の底へいくことになります。バック泳法で水面へ移動することもできますが、静置しておくと底へ沈みます。泳ぐと底に着きます。この倒立姿勢ではメダカは必ず光の方向へ背を向けます。この実験ではカメラの方向(手前)が窓側で、光の方向となります。ターンテーブルを回転するとメダカも回転します。暗室にして150W程度の白熱電球で周囲から光を当てるとメダカは光に背を向けるように姿勢をとります。
そうするとメダカはトンボと同じように光に背を向けて泳ぐ性質があるという結果になります。しかし下から光を照射してもメダカは決しては背泳にはなりません。下から光を照射して垂直平面に水流を作っても背泳になることはありませんでした。トンボやブラインシュリンとは少し違います。多分メダカには視覚以外に重力を認識する感覚器があるからだと思います。試験管をひっくり返してメダカの頭部が上になるように置いてください。不思議な良く分からない結果になると思います。前の実験ほど顕著な光に対する反応は見られなくなってしまいます。
 メダカは倒立させると光に対して反応する。そうなら斜めにするとどうなんだ。@試験管の底を手前に出して後ろへ斜めに傾斜を作ると・・・・メダカは必ず光に背を向けます。というより自然にこの姿勢になってしまいます。A試験管の底を左横に動かして右倒れの傾斜を作る。・・・試験管が斜めになると・・・メダカの体勢に頭部ー尾部以外に上下が生じてきます。底に頭を向けて斜めに傾斜しながら、腹側を底に向けて背を上に向けます。BAから試験管を立てて垂直にする。・・・メダカは徐々に体を回転させて光の方向に背向けます。
 本当にメダカは光に背を向ける性質を持っているのでしょうか。ひょっとするとこの時光の方向へ向かって泳ぐ姿勢をとるだけかもしれない。光の方向へ頭を向けようとするとこの場合結果として背中が光の方向に向くだけではないか。
C試験管を前に倒して傾斜を作る。・・・メダカは大変なことになります。腹部を下にして動かないでいると体は必ず光と反対側に向いてしまいます。メダカ大騒動です。体を回転して頭を明るい方に向けることができないからです。もっとも安定した姿勢は背を下にして極端な背面姿勢をとることです。けれどもこうするとすぐ体が回転して腹が重力の方向へ向いてしまいます。最初の姿勢に戻ってしまいます。
 試験管を反対にしてメダカの頭部を上にすると反応が良く分かりません。グッピーは確かに光に反応しています。けれどもそれは倒立姿勢の時です。これは一体どういうことでしょうか。
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